米国オハイオ州立大学フィッシャー経営学部が公開している「LEGO® Supply Chain Simulation」をベースに岡山理科大学経営学部の学生が簡易版を作成。8月6日、岡山市で開催された「おかやまSDGsフェア2026」で一般参加の高校生らを対象にワークショップを開催しました。参加者は製造、物流、在庫管理などの役割を分担し、モノと情報のリアルな流れを疑似体験。「とても面白く、サプライチェーンの勉強になった」との感想が聞かれました。
ワークショップの流れはこうです。完成品はヘリコプター。チームはレゴブロックの山から必要なパーツを探すパーツ係(1人)、組み立て係(3人)、最終組み立て係(1人)、検品係(1人)という編成。組み立て係はボディ、回転翼、スキッド(脚部)と役割分担します。一般参加の高校生を含めて2チームで挑戦です。
指導係は経営学部4年の松本拓也さん、室田澪さんら授業でこのゲームを学んだ学生たち6人が務めました。
ルールは5分間で何機完成させられるか、です。完成品1機が200点、部品が余ったら一つマイナス10点。在庫をいかに少なくし、完成品をいかに増やすかが勝負のポイントです。
第1ラウンドは両チームともに在庫が大量に残って得点が伸びません。完成したと思って検品係に持って行っても「不良品」。ところが、第2ラウンドで、足りないパーツの発注が可能になるとぐんと効率アップします。第3ラウンドで、最終組み立て作業の進捗具合をチェックしながらパーツを組み立てるようにすると、在庫ゼロという好成績も飛び出しました。最終的にはAチームが800点、Bチームが1,120点でした。
競争形式のゲームだけに、ラウンドが進行するにつれて参加者の動きはスピーディーになり、情報のやり取りが頻繁になってボルテージも上がってきます。
最大のポイントは、体験をそのまま「確かな学び」へ繋げる点です。ゲームの合間には学生たちが、トヨタが編み出し世界中に広まった「KANBAN方式(必要な分を必要な時に作る)」や7つのムダを省く「KAIZEN方式」を解説。直前に直面した「在庫の山」などの実体験と理論が結びつくことで、参加者はサプライチェーンの本質を体感的に理解していました。
終了後、参加した高校生の一人は「とても面白かったです。サプライチェーンについてすごく勉強になりました。これをきっかけに専門的な勉強もしてみたいです」と話していました。
今回のワークショップについて指導教員の内田誠教授は「参加者が目を輝かせて課題解決に挑む姿に、生きたビジネス教育の手応えを感じました。トヨタの『KANBAN方式』や『KAIZEN方式』といった世界に通じる理論も、ゲームなら直感的に理解できます。学生にとっても難解な理論を噛み砕いて伝える貴重な実践の場となりました。今後も体験型の学びを通じ、大学の知を次世代へ還元していきます」と話しています。