日本の動物用サプリメント市場2024~2027年、市場規模・企業動向・分析レポートを発表

2026-09-07 14:30
株式会社マーケットリサーチセンター

株式会社マーケットリサーチセンター(本社:東京都港区、世界の市場調査資料販売)では、「日本の動物用サプリメント市場2024~2027年、英文タイトル:Japan Animal Supplement Market Research 2024-2027」調査資料を発表しました。本資料には、日本市場規模、企業動向、セグメント別予測、市場シェアなどの情報などが盛り込まれています。

■主な掲載内容

日本の動物用サプリメント市場は、2023年に2億3,149万米ドル規模に達し、2027年には3億2,917万米ドルまで拡大すると予測されている。2024年から2027年までの予測期間における年平均成長率(CAGR)は9.48%と見込まれている。日本市場は、伝統的な飼育・動物ケアの考え方と、現代的な栄養科学や機能性サプリメントの導入が併存している点が特徴であり、単に新しい製品を投入するだけではなく、既存の文化的慣行や品質志向に適合することが重要となっている。

日本では、動物用サプリメントの使用や販売に関する規制が厳格で、原材料の承認、製造工程、安全性、有効性など幅広い項目について高い基準が求められる。企業は十分な文書化、試験、品質管理、認証対応を行う必要があり、こうした規制順守コストが市場参入や商品構成に大きな影響を与えている。一方で、畜産農家やペットオーナーを含む日本の消費者は、安全性、品質、有効性の高い動物健康製品を強く求めており、食品安全や動物福祉に関する国内基準と整合する商品への需要が高い。また、自然由来成分や伝統的なケア方法への支持も依然として強く、新しいサプリメントは明確な有用性を示すことが普及の前提となる。

調査対象期間は2018年から2027年、予測期間は2024年から2027年で、売上高は米ドルベースで評価される。主要セグメントは、動物タイプ、成分、剤形、流通チャネルで構成される。レポートでは、市場規模、シェア、成長、需要、競争環境、企業分析、最近の開発動向、M&A、新製品投入、成長戦略、売上分析、ポーター分析、価格分析、規制分析、サプライチェーン分析などが取り扱われている。

市場成長の主要ドライバーの一つは、ペットの「家族化」である。日本ではペットが家族の一員として認識される傾向が強まり、長寿、健康維持、生活の質向上を目的とした高品質なサプリメントへの支出が増えている。少子高齢化が進む中で、ペットを子どものように扱う家庭も多く、日本ペットフード協会のデータでは、16歳未満の子どもが約1,700万人である一方、犬と猫は約2,000万匹存在するとされる。日本のペットオーナーは、高品質なフード、予防接種、レジャー、健康管理などに積極的に支出する傾向があり、サプリメント市場にもこの消費姿勢が反映されている。

また、日本では人間向けの健康・美容意識がペット分野にも広がっており、被毛、皮膚、活力、体調維持などを目的とするサプリメントへの需要が高まっている。特に、自然由来成分、高品質な原料、厳格な品質認証を備えた商品が好まれる傾向にある。こうした需要を背景に、専門ペットショップやオンライン販売チャネルも拡大しており、プレミアム型、個別化型、目的別のペットサプリメントにアクセスしやすい環境が整いつつある。

もう一つの重要な成長要因は、畜産生産性の向上である。日本の畜産農家は高度な農業技術を積極的に導入しており、その効果を最大化するため、家畜の健康維持、飼料効率向上、成長促進、生産性改善を目的にサプリメントを活用している。免疫力向上、腸内環境改善、全身状態の維持などを支援する製品は、疾病発生を防ぎ、安定した生産を維持するうえで重要となっている。また、成長速度、繁殖性能、飼料コスト削減などに寄与するサプリメントは、畜産農家の収益性改善にもつながる。

日本は世界有数の飼料生産国でもあり、資料によると2021年の動物飼料生産量は2,479.7万トンに達し、2019年の2,530万トンとほぼ同水準だった。大規模な飼料市場と高品質な畜産物への需要を背景に、動物用サプリメントは単なる補助食品ではなく、生産効率を高めるための重要な投入材として位置付けられている。また、企業側でも特定の生産課題に対応する新しい配合や成分の研究開発が進められている。

一方で、市場拡大の大きな制約となるのが、動物健康製品に対する厳しい規制である。日本の規制基準を満たすには、企業は広範な試験、文書化、認証、品質保証を行う必要があり、特に中小企業にとっては高い参入障壁となる。畜産における疾病予防や感染管理に関する規則も複雑であり、免疫機能や健康維持を支援するサプリメントの重要性が高まる一方で、企業側には多大な規制対応負担が生じる。

市場は、動物タイプ、成分、剤形、流通チャネル別に細分化されている。動物タイプでは、家畜とコンパニオンアニマルに大別され、家畜には牛、家禽、豚、馬など、コンパニオンアニマルには犬、猫、鳥、小型哺乳類などが含まれる。成分別では、ビタミン・ミネラル、アミノ酸、オメガ脂肪酸、プロバイオティクス・プレバイオティクス、植物由来成分など、剤形別では粉末、液体、錠剤・カプセル、注射剤などに分類される。流通チャネルでは、オンライン小売、専門ペットショップ、動物病院、コンビニエンスストア、スーパー/ハイパーマーケット、薬局・ドラッグストアなどが主要ルートとなっている。

セグメント別では、家畜向けが予測期間中に76.21%超の市場シェアを占めると見込まれており、最大セグメントとなっている。日本は和牛、乳製品、鶏肉など高品質な畜産物で知られており、その品質を維持するために、農家は栄養、健康、福祉を重視している。ビタミン、ミネラル、プロバイオティクス、飼料添加物などは、生産性、成長率、品質向上のために重要とされる。特に和牛農家では、肉の霜降りや柔らかさを改善する目的でオメガ3脂肪酸などのサプリメントが利用される例がある。

また、日本の畜産業は鳥インフルエンザや口蹄疫などの感染症リスクに敏感であり、疾病発生が生産に大きな損害を与える可能性がある。そのため、免疫力強化や腸内環境改善を目的としたサプリメントは、抗生物質への依存を減らしながら家畜の健康を維持する手段として重要性を増している。乳牛では、プロバイオティクスや免疫サポート型サプリメントを用いて感染症リスクを下げ、健康状態と乳量を改善する取り組みもみられる。

持続可能性も市場の重要なテーマである。日本では農地が限られ、飼料の多くを輸入に依存しているため、サプリメントによって飼料効率を改善することは、廃棄物削減、環境負荷低減、資源利用効率向上につながる。酵素、アミノ酸、プロバイオティクスなどは、家畜による飼料の消化・吸収効率を高め、排泄物や温室効果ガス排出を抑制する可能性がある。

具体例として、味の素はアミノ酸ベースの製品を開発し、家畜の栄養吸収を最適化することで成長を促進しながら、飼料廃棄を削減する取り組みを進めている。家畜、特に牛はメタン排出の主要発生源の一つであるため、メタン排出削減に寄与するサプリメントの開発も、日本の環境目標達成に向けた重要な方向性となっている。また、出光興産は家畜の生産性や健康維持を支援する製品を開発しており、抗生物質への依存を減らす持続可能な畜産管理に寄与している。

市場にはいくつかの未充足ニーズも存在する。まず、個々の動物の健康状態、遺伝的特性、年齢、生活環境などに合わせた個別化サプリメントが十分に普及していない。現在の多くの商品は画一的な設計であり、特定の健康課題を持つ動物には必ずしも最適ではない。そのため、今後は個別の健康データや獣医学的情報に基づくパーソナライズ製品への需要が高まる可能性がある。

次に、科学的エビデンスの不足も課題である。日本では多くの動物用サプリメントが販売されているが、効能や安全性を裏付ける十分な臨床研究や科学的データを持たない商品も存在する。消費者や獣医師は、より厳密な研究、臨床試験、科学的検証に基づく製品を求めており、信頼性の高いエビデンスを提示できる企業ほど競争力を持ちやすくなると考えられる。

予防医療も未開拓余地の大きい分野である。現在のサプリメントは既存症状への対応を目的とするものが多いが、免疫機能維持、代謝健康、認知機能の長期維持など、疾病発症前から健康を支える予防型製品への需要が十分に満たされていない。また、食事、運動、健康管理全体と連動した包括的な動物ヘルスケアへのニーズも高まる可能性がある。

価格も重要な課題である。高品質なサプリメントは、小規模畜産農家や一部のペットオーナーにとって負担が大きくなる場合があり、品質を維持しながら購入しやすい価格を実現する製品への需要がある。製造工程の効率化、原料調達の最適化、オンライン流通の活用などによるコスト低減が、今後の市場拡大において重要になると考えられる。

競争環境では、万田発酵、DHC、東栄新薬、アイシア、AstaRealなどが主要プレイヤーとして挙げられている。各社は、ペット向け、家畜向け、機能性原料、自然由来成分などを活用しながら、健康維持、免疫、腸内環境、被毛・皮膚、成長、生産性など多様な用途に対応する製品を展開している。

最近の動向としては、2022年8月に東栄新薬がアガリクス・ブラゼイ由来の「KA21」サプリメントを対象とする越境ECサイトを開設した。これまで同社は、免疫、育毛、ダイエット、腸内環境改善などを目的とする関連商品を世界各国に販売しており、顧客ニーズに応じてペット向けサプリメントも販売してきた。越境ECの活用は、日本国内だけでなく海外市場へ動物用・健康関連サプリメントを展開する機会を拡大する取り組みと位置付けられる。

本レポートは、動物タイプ、成分、剤形、流通チャネル別に日本の動物用サプリメント市場を可視化し、主要企業や商業資産を把握することを目的としている。また、市場トレンドや共同開発動向から商業機会を特定するほか、各セグメントの詳細データを収録したExcelデータシート、定性的インタビューと詳細分析に基づくPDFレポート、主要企業の製品マッピングなどが提供される。レポート全体では、約27の表、33の図表、198ページが想定されている。主要な対象読者は、メーカー・購買担当者、業界投資家・投資銀行関係者、研究者、新興企業などである。

総じて、日本の動物用サプリメント市場は、ペットの家族化、高品質なペットケアへの支出増加、畜産生産性向上への取り組み、抗生物質使用削減、持続可能な農業への移行などを背景に、高い成長が期待される。一方で、厳格な規制、科学的エビデンス不足、価格負担、個別化商品の不足といった課題も存在する。今後は、自然由来成分、免疫・腸内環境改善、メタン削減、予防医療、パーソナライズ、科学的根拠を備えた製品が、市場成長と差別化の中心になると考えられる。

※目次構成

  1. 調査方法および調査範囲
    調査方法
    調査目的およびレポートの対象範囲
  2. 定義および概要
  3. エグゼクティブサマリー
    動物タイプ別市場概要
    成分別市場概要
    剤形別市場概要
    流通チャネル別市場概要
  4. 市場動向
    市場への影響要因
    成長要因
    ペットの家族化・人間化の進展
    畜産生産性向上への需要拡大
    阻害要因
    動物の健康および関連製品に関する厳格な規制
    市場機会
    影響分析
  5. 業界分析
    ポーターの5フォース分析
    サプライチェーン分析
    価格分析
    規制分析
    DMI見解
  6. 動物タイプ別
    はじめに
    動物タイプ別市場規模分析および前年比成長率分析(%)
    動物タイプ別市場魅力度指数
    産業動物*
    はじめに
    市場規模分析および前年比成長率分析(%)
    牛
    家禽
    豚
    馬
    その他
    コンパニオンアニマル
    犬
    猫
    鳥類
    その他の小型哺乳類
  7. 成分別
    はじめに
    成分別市場規模分析および前年比成長率分析(%)
    成分別市場魅力度指数
    ビタミン・ミネラル*
    はじめに
    市場規模分析および前年比成長率分析(%)
    アミノ酸
    オメガ脂肪酸
    プロバイオティクス・プレバイオティクス
    植物由来成分
    その他
  8. 剤形別
    はじめに
    剤形別市場規模分析および前年比成長率分析(%)
    剤形別市場魅力度指数
    粉末*
    はじめに
    市場規模分析および前年比成長率分析(%)
    液体
    錠剤/カプセル
    注射剤
  9. 流通チャネル別
    はじめに
    流通チャネル別市場規模分析および前年比成長率分析(%)
    流通チャネル別市場魅力度指数
    オンライン小売*
    はじめに
    市場規模分析および前年比成長率分析(%)
    ペット専門店
    動物病院
    コンビニエンスストア
    スーパーマーケット/ハイパーマーケット
    薬局・ドラッグストア
    その他の流通チャネル
  10. サステナビリティ分析
    環境面の分析
    経済面の分析
    ガバナンス分析
  11. 競争環境
    競争状況
    市場ポジショニング/市場シェア分析
    M&A(合併・買収)分析
  12. 企業プロファイル
    12.1 Manda Fermentation Co., Ltd.(万田発酵株式会社)*
    企業概要
    製品タイプのポートフォリオおよび概要
    財務概要
    主な動向
    12.2 その他の主要企業
    DHC Corporation(株式会社ディーエイチシー)
    TOEI SHINYAKU Co., Ltd.(東栄新薬株式会社)
    AIXIA Corporation(アイシア株式会社)
    AstaReal Co., Ltd.(アスタリール株式会社)

※企業一覧は網羅的なものではありません。

  1. 付録
    当社およびサービスについて
    お問い合わせ

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