株式会社PHP 研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、『54字の物語 呪』(氏田雄介 作/武田侑大 絵/税込1,320 円)を2025年12月26日に発売します。「54 字の物語」は、わずか54 字の“正方形の原稿用紙”に収められた超短編小説です。2018年の第一巻発売以来、読書が苦手な子どもからも支持を集める人気シリーズとなり、累計発行部数は95万部を突破しています。全国学校図書館協議会が調査した「小中高生が読んだ本ランキング」(読売新聞2025/10/28 掲載)では、小学生女子と中学生男子のランキングでそれぞれトップ10入りしたことからも、人気の高さがうかがえます。最新刊の『54字の物語 呪』は、都市伝説や怪談など、小中学生が好む「ホラー」がテーマです。氏田雄介氏が全80編と78編のサブストーリーを書き下ろした、シリーズ史上最恐の1冊です。
「54字の物語」シリーズで本気のホラーを作りたかった
1巻から13巻まで発売中のシリーズを通じて、収録作品のなかでもとりわけ人気が高いのはホラーテイストの作品です。9文字×6行で完結する何気ない文章が、冒頭からわずか数行で恐怖へと一変する、この緩急ある展開の「型」がホラーと相性が良いためと、編集者は分析しています。氏田氏も「笑いなしの、怖さに向き合った作品にしたい」と語り、思い入れのある一冊になりました。
収録作品
本文は54字の作品と、その解説ページで構成され、各作品の解説ページには54字ぴったりの「呪物解説」も収録し、物語の世界観をより楽しめるサブストーリーを掲載しています。
シリーズ名物イベント「54字の文学賞」への学校応募が過去最多
PHP研究所では、書店や自治体、教育機関からの要望を受け、「54字の物語」のワークショップを不定期で開催しています。9月に青森県八戸市で開催した際には、会場を訪れた小学校教員から「授業でも取り入れたい」との声が上がりました。最新刊に合わせて実施する「54字の文学賞」でも、直近の第14回は学校・クラス単位の応募が1,316作と過去最多。国語の授業に取り入れられる例も見られます。児童生徒からは、「54字の物語」シリーズをきっかけに読書に親しむようになった、文章表現の面白さに気付いたといった声が多く寄せられ、教育現場での活用が一層広がっていることがうかがえます。
友達が「おもしろい」と言ったから私もこの本を読んでみようと思った。本をあまり読まない私でも、楽しく読めた(小5・女子)
自分でも「54字の物語」を作って楽しんでいる(小5・男子)
『54字の物語』を読んで、初めて小説が好きになりました。(小6・女子)
「第15回 54字の文学賞」開催決定
お題にそったオリジナルの「54字の物語」を、X(旧Twitter)あるいはハガキにて投稿する「第15回54字の文学賞」を開催します。優秀作品を投稿された方には図書カードを進呈します。
テーマ:「ゲームがテーマの物語」
鬼ごっこやしりとりなどのアナログな遊びはもちろん、ボードゲーム、カードゲーム、オンライン対戦ゲーム、見たことも聞いたこともない架空の遊びのお話でも何でもOK。
締め切り:2026年3 月25 日
URL http://www.php.co.jp/54ji/
著者プロフィール
氏田雄介(うじた・ゆうすけ)
平成元年、愛知県生まれ。著書に、1話54文字の超短編集「54字の物語」シリーズ(PHP研究所)、世界最短の怪談集「10文字ホラー」シリーズ(星海社)、当たり前のことを詩的な文体で綴った『あたりまえポエム』(講談社)、迷惑行為をキャラクター化した『カサうしろに振るやつ絶滅しろ!』(小学館)、書き出しと結びが決まっているショートショート集『空白小説』(ワニブックス)など。「ツッコミかるた」や「ブレストカード」など、ゲームの企画も手がける。
武田侑大(たけだ・ゆきひろ)
1994年、愛知県日進市出身。名古屋市立大学芸術工学部を卒業後、フリーランスのイラストレーターとして活動中。サイエンスやテクノロジーといった分野を中心に、ユーモアを大切にしながら幅広いタッチで書籍や広告、WEBメディアにイラストを多数提供している。主な作品に『ゼロから理解するITテクノロジー図鑑』(プレジデント社)、「54字の物語」シリーズ(PHP研究所)などがある。
【書誌情報】
ヘッドタイトル:意味がわかるとゾクゾクする超短編小説
タイトル:54字の物語 呪
著者:氏田 雄介 作/武田 侑大 絵
判型・製本:四六判並製
ページ数:176ページ
定価:1,320円(税込)
発売日:2025年12月26日
ISBN:978-4-569- 88245-1
発売元:PHP研究所